予防歯科
予防歯科の重要性
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むし歯は初期には痛みがないまま悪化するので、痛みを感じたときには、すでにある程度進行しています。悪化してから通院を始めると、治療に費用や時間を多く使いますし、不快な症状にも耐えなければなりません。そうならないために役立つのが「予防歯科」です。
予防歯科では、フッ素塗布などの予防処置に加えて、専用機器を使ったお口のクリーニングや、患者さまの状態に合わせた歯みがき指導などを行っています。
「通院」と言っても数ヶ月に1回程度ですから、まずは気軽に予防を始めてみてはいかがでしょうか。 -
日本とスウェーデンの「歯の残存数の違い」
日本でも予防の意識は高まってきていますが、2018年の厚生労働省による歯科実態調査では、日本で予防歯科を利用しているのはわずか2%の人に過ぎなかったというデータがあります。一方、歯科先進国であるスウェーデンでは同年の予防利用者は98%でした。
そしてその差は歯の健康維持に明確に表れており、80歳時点での歯の残存数は日本では13本なのに、スウェーデンでは21本も残せているのです。
日本では、高齢の人が入れ歯を利用するのは普通のことと思われていますが、しっかり予防に取り組めば歯は健康に残すことができます。ぜひこの機会に、当院の検診を利用して、お口の健康を維持する生活を始めましょう。 -
定期検診を受ける人と受けない人との比較
予防歯科のメリット
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01
口腔内トラブルを防ぐ
定期的にクリーニング、チェックすることでトラブルを未然に防ぐことができます。
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02
治療費用、期間の削減
もしトラブルがおきても早期発見により進行を最小限にすることができます。
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03
口腔内を清潔に保つ
口腔内細菌のコントロールを行いますので、口臭予防や着色予防など美しい口元を保ちます。
当院で行っている予防
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ブラッシング指導
当院では、実際に患者さまのブラッシング方法を拝見し、磨き方の癖などを指摘します。そのうえでアドバイスを行い、正しい歯ブラシの使い方をサポートするのが特徴です。日々のセルフケアの精度が高まれば、それだけお口の健康を維持する効果が期待できます。
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PMTC
歯科医師や歯科衛生士が専用機器を用いて歯のクリーニングを行う予防メニューです。どんなにブラッシングを頑張っている方でも、磨き残しは起こります。特に歯と歯の間、歯と歯ぐきの溝などの歯垢は磨きにくい箇所です。PMTCならば、細かな歯垢の汚れも除去。また歯を研磨することで、歯垢の付着しにくいキレイな歯を目指せます。
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スケーリング
むし歯や歯周病のリスクが高い場合は、スケーリングを行っていきます。スケーリングはスケーラーと呼ばれる専用の器具を用いて、歯根の表面に沈着している歯垢や歯石を取り除く処置です。スケーリングを続ければ、お口の中の細菌数が減少し、歯周組織の炎症を改善する効果が期待できます。
また、「前の歯医者でガリガリされた、痛かった」と言われることがあります。弱っている歯茎は痛みを伴いやすいため、初めから深部までスケーリングを行うことでそのようなことが起こります。当院では歯科衛生士が患者さまのお口の状況に合わせて行いますのでご安心ください。 -
フッ素塗布
フッ素には歯質を強くする作用があるので、むし歯予防に役立ちます。市販のフッ素配合歯磨き剤も予防に有効ですが、歯科医院では医療機関として高濃度のフッ素を使用できます。そのため、歯科のフッ素塗布は非常に高いむし歯予防効果を発揮するのです。
また、フッ素はむし歯になりかかった歯を修復する「再石灰化」を促進しますし、むし歯菌の働きを抑制する作用もあります。
ご自宅でできるセルフケア
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歯間ブラシを使用
歯ブラシでは、取り切れない汚れは約40%と言われています。食べ物のカス、歯垢などは3日ほどで歯石になり歯ブラシでは取れなくなります。そのため、歯間ブラシを使ってきれいに落とすようにしましょう。
また舌の上についている白い苔のようなものも、専用のブラシを使ってとることで、お口の中の菌を減らす効果があり、推奨しています。 -
高濃度フッ素や
コンクール洗口液の使用寝る前の歯磨きの後には、高濃度フッ素や洗口液(コンクール)で、むし歯予防、歯周病予防をしましょう。
フッ素は寝ている間に増えるお口の中の雑菌から歯を守り、歯の表面のエナメル質を強化して、強くて健康な歯をつくってくれます。
コンクールも歯周病や口臭の予防ができます。